崩れる本棚’s blog

文芸ユニット崩れる本棚の公式ブログ

テキスト・レボリューションズ2について

 なんとなく、何かしらを書き散らしたいと思いはじめ、テキスト・レボリューションズ2についてのことを、順不同で書き散らしてゆきたいと思います。

 まず、今日のこと。

 私はテキスト・レボリューションズを0円もしくは100円もしくは三冊100円もしくは300円もしくは700円で購入したもの全てをスーツケース大の黒いプラスチックのケースに入れたものを、山手線の長い電車の乗った人の座る所の上の網棚、と呼ばれている部分に置き忘れてそれは今では知ることが出来るがその時には知ることが出来なかった品川駅の「お忘れ物センター」に、終電が車庫に入る前に駅員によって探し出されてからそこに置かれた。

「返してくれ」旨をJR全体のお忘れ物受付電話に掛けて、伝えて、品川駅に取りに行く旨を伝えた。

 品川駅の「お忘れ物センター」の受付の初老おじさんは、それが意識してやっているか、もしかしたら矜持でもあるのかも知れないと思えるような、端から端まで横柄な態度で、

「それはどんなケース。あ? 黒い、ここに連絡は入れたの? どこから? あ? JR全体のお忘れ物受付電話……失くしたのはいつ? あ? きのう? ここに名前書いて」

 プラスチックで出来たスーツケース大の黒いケースなんて、お忘れ物の中にはそうそうないだろうと思っていたら、「お忘れ物センター」の受付の、囚人の(ホントだけど)面会時間の部屋みたいに透明な円形にプラスチックの孔がいくつも開いた透明なプラスチック越しに、見切れている縦に長いロッカーを開けたその中にあったものだから、

「ああそれです、それ」

 と思わず発音してしまってそれを別の横柄でない初老おじさんが手に取ってだんだん自分の方へと近付けて行くだにそれはああ別の誰かの持っていたスーツケース大のプラスチックのケースだなというのがわかってしまって、

「ああそれじゃない、それじゃない」

 とは言えなかったので言わなかったら、第一人物である横柄な初老おじさんが「昨日、昨日……?」といって隣にあった別の縦に長いロッカーを開けたら今度こそ自分が持っていた、テキスト・レボリューションズ2の「戦利品」がいっぱい詰まった、プラスチックで出来たスーツケース大のケースが今度こそ見えたので、

「ああ、やっぱそれです、それ」

 と今度は言った。それを第一人物である横柄なおじさんが、

「これ? 同人誌が入ってるって言ったね」

 と言った「同人誌」の発音が少し慣れている感じだったのはきっといわゆるコミケとかコミティアとかで購入されるコミック系同人誌のことをイメージしながらそう発音しているんじゃないかっていうのがわかって、わかっていたけどそれに別に反論する必要はこの場では特になく、

「そうです、それです」

 と、もし聞かれたならば中身についても言えるように、わずかにソラで言えるタイトルを頭の中で復唱しつつ、肯定の意を第一人物である横柄なおじさんに表したのだが第一人物である横柄なおじさんはその他特に屈託する様子もなくそのプラスチックで出来たスーツケース大の黒いケースを、囚人の面会時間の部屋みたいに透明な円形にプラスチックの孔がいくつも開いた透明なプラスチックの、下に空いているそこそこ大きな穴、大きさにして中指の第二関節ほどの高さで、幅は両掌を手首で切って並べた程の幅に開いた穴からすんなりと差し出してきたので拍子抜けして

「ありがとうございました、どうも」

 と言うだけだった。

 品川駅から山手線の外回りか内回りで原宿に向かうまでの車中で、落山羊さんの「ラプラスの新悲劇」を開きました。

 目次からまず凝っている。(続く……?)